chirashi

エモーショナルな人生を

15年ぶりに読んだ「ミシン」とVivienne Westwood

平日はほとんど外出しない生活にも慣れてきた。それでもわたしは毎日好きな洋服を着ている。GUCCIのTシャツを着る話は先日このブログにも書いたけれど、上下Vivienne Westwoodで過ごすことも増えた。ボトムスなんて、Google Meetにもうつらない。ほんとうにほんとうに、わたしは自分のためだけに服を着ている。

ここ数年で、つまりは30代になってから、Vivienneを着る機会が大幅に増えた。20代の頃、バッグやアクセサリーはがんばって買っても洋服には手を出せなかった。10代の頃から長く憧れのブランドだったから、さまざまな経験を経てもう着ても良いとかと思えたのが30手前だった。それは自分の仕事や生活のがんばりとか、すごく平たくいえば年齢や収入とか、そういうもので判断したのだと思う。背伸びをして買うのが嫌だったのだ。

だから始めは古着を買っていた。でも、だんだん新品でも買うようになって(それでもセールが多いのだけれど)、いまではすっかりVivienneの服ばかり着ている。

先日15年ぶりくらいに嶽本野ばらの「ミシン」を読んだ。ご本人のTweetで、久しぶりにその存在を思い出した。今年で20周年だそうだ。

10代の頃に好きだった本。当時はなんの感慨もなかった京都の街の描写が、ありありと想像できるようになっていた。大人と高校生の関係において、大人の方に感情移入してしまう。あれから年月が経って、わたしもそれなりに成長したのだな、と思った。

ふと目についた。

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ああ、この言葉をわたしは15年も引きずっていたのか。やっと気がついた。年を重ね、少しずつ自分を開放して生きている。

ミシン (小学館文庫 た 1-4)

ミシン (小学館文庫 た 1-4)