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エモーショナルな人生を

オンラインがん相談サービス「CancerWith」を運営する株式会社ZINEの取締役COOになりました

本日9月1日付で、オンラインがん相談サービス「CancerWith」を運営する株式会社ZINEの取締役COOになりました。

CancerWithは、がん患者さんやご家族が看護師や社労士などの専門家に相談できるサービスです。2021年2月4日(世界対がんデー)に公開し、現在では腫瘍内科医の勝俣範之氏を顧問に迎え*1、より多くの方にご利用いただけるよう運営しています。

がん治療後も「余生」ではなく、成長し生き続ける

6年前に28歳で乳がんになったとき、どうしてわたしなんだろう? と何度も思いました。告知から2日後に夫と初めて訪れた広島で「この景色は二度と見れないんじゃないか」と人目を憚らず泣き続けました。標準治療をすれば治ると分かってからも、抗がん剤の副作用で8ヶ月ほど休職し日常生活もままらない時期があったことから、「本気で働くことはもうできないだろう」と思い込んでいました。社会復帰をしても、それは「余生」を過ごすような感覚でいました。今となっては、絶望から自分自身の心を守るための手段だったし、がん治療や患者さんに対する知識の無さからのイメージだったのだと思います。

「余生」だと思って過ごす間は、何をやっても病気の前には無力で、あらゆる努力は無駄だと思っていました。のんびりと生きていければよいという気持ちが強く、最低限の生活ができるよう無理をせずに働き日常生活を送っていました。

2年ほど過ぎ、ふと「がん患者のためにインターネットを良くしたい」という気持ちに気づきました。時短勤務から時間をかけた復職も、上司や同僚の支えで想像状態以上にスキルアップしていて、言われたことをこなせれば良いと思っていたはずが、もっと前に進みたいと考えるように変化していました。自分のやりたい企画を立て、それを実行するために周りを巻き込み、進行することに、わずかながら自信を持ち始めていました。

わたしの人生はまだ余生ではなく、環境と自分次第で成長できる。Webサービスのディレクターとしても、がん患者としても、自分の経験をより多くの方のために役に立たせたいと思ったのです。

インターネットの力で、がん患者や家族が自分らしく生きられる社会に

自分の体験で誰かを救うことを目標に、闘病ブログ「おっぱいサバイバー」を書いたり、「キャンサーペアレンツ」のデザインに協力したり*2、メディアに出演したり*3 *4と個人的な取り組みを本業の隙間をぬって継続。実際に複数の方々から「励みにしています!」とコメントをいただくこともありました。一方で、自分を中心とした活動には限界も感じていました。

そんな中で、CancerWithのクローズドβテストに参加したのが2020年の年末。「これだ!」とすぐに思いました。

CancerWithは、テキスト形式で看護師などの専門家に相談できます。医師に相談する医療相談とは異なり、感情面でのサポートもあります(例えば、再発が不安だとか、本当に治るのか心配だ…… 等に対する返信)。テキストで非同期に匿名で相談できることから、性生活や育児など、治療だけでなくプライベートに踏み込んだ相談も可能です。わたしの大好きなインターネットを通じて、幅広い患者さんを救えるかもしれない。

その後、代表の仁田坂に直談判をして業務委託として参加、そして9月から取締役COOとなりました。

わたしの具体的な仕事としては、ユーザー・アドバイザーそれぞれの視点に立ったサービス運営、課題を本質的に解決する企画開発、地域・病院・社会を巻き込んだ事業戦略、資金調達、組織設計…… と数え切れませんが、まずは、これまでの経験を活かし、社内外のコミュニケーションに重点をおきながらサービス拡大を行います。

インターネットを通して、がん患者・ご家族の皆さんがより自分らしく生きられるような社会に繋がれば良いなと思います。

多様ながん患者を理解する

がんは2人に1人が患う病で、日本人の死因の第一位ですが、その種類や治療は千差万別です。年齢や性別、仕事や家庭の状況によっても選択が変わる場合があります。同じがん・ステージで治療内容も同じだったとしても、悩みは人によって大きく異なります。

わたしが2019年8月に京都から福岡に移住したのは胆管がんを患った義父の介護がきっかけでしたが、その翌月に義父は安らかな眠りにつきました。家族で最期を過ごせたことに後悔はないけれど、もう少し早い判断ができたんじゃないか? と思い、がん患者といっても、病状や年齢、家族状況によって人生の選択がまったく変わるということを身をもって認識しました。

患者や家族の課題は社会的にも多く、治療しながら仕事を継続するハードルの高さ(がんによる離職は3割以上*5や、治療や生活の相談をする場所の認知度不足(がん相談支援センターの認知度が患者でも50%未満*6などが挙げられます。

多様な「がん患者」を一括りにして仕組みをつくることは現実的ではありませんが、まずは困っている方々が悩みを吐き出し、寄り添いながら実際に解決できる場所としてCancerWithを育てていきます。患者の皆さん、ご家族の皆さんぜひご利用ください。そして、患者会を運営する方・医療従事者、がん患者を抱える企業の方も、がん相談について教えてください。ともにインターネットを通して、がん患者・ご家族の皆さんがより自分らしく生きられるような社会を社会を作っていけたら嬉しいです。CancerWithからご連絡をすることもあるかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。

https://cancerwith.com

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