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エモーショナルな人生を

後ハッピーマニア #わたしのおすすめマンガ2020

マンガ『ハッピーマニア』が稲森いずみと藤原紀香主演でドラマ化し大流行した90年代の終わり、わたしはまだ「恋愛」にも「仕事」にもピンと来ていなかった。その後学生時代を経て就職し、わたしの人生もそれなりにいろいろなことがあった。恋愛とインターネットに溺れた10代、仕事をし病気を乗り越えた20代、自由と責任を手に入れた30代(現在)。たった20年にも満たない間に世界は多様化し続けていて、働き方も生活スタイルも、完璧ではないけれど少しずつ良くなっているのだと感じている。

安野モヨコ作品は、ジェリービーンズが一番好きだ。たしかCUTiEに連載していた。主人公のマメがデザイナーになると決めた瞬間、何度も何度も読んだ。大人になっても繰り返し読んでいる。ほんとうに大好き。


ハッピーマニアの、90年代らしいキラキラした感じはずっと憧れがあった。けれど、少しだけ世代が違っていた。いつか自分もあんな風に波乱万丈の恋愛をするのだとか、カッコよく働くのだとか、すべてはは想像の世界だった。それがいつしか、主人公のカヨコの年齢をとっくに超えている。わたしは、あの頃描いていた大人になったのだろうか。


2020年に単行本が出た『後ハッピー・マニア』。45歳のカヨコはまだ悩んでいる。わたしもまだ悩みの絶えない日々だけれど、安野モヨコ先生のマンガが読めるだけで幸せです。