chirashi

エモーショナルな人生を

宮城と福島と友だちとお母さんと

書くか書かないかとても悩んだのだけれど、NHKにも映ってしまったし、かるく気持ち整理。
NHKニュースウオッチ9 ピックアップ

放映のようすをみて「京都のひとみたいだね」と母親に言われたので、念のためいいわけしておくと、わたしは福島で育ったし、宮城高専に5年間(うち1年は寮生活)通ったし、福島大学にも通ったし、妹は震災直後から逃げてきたし、実家は半壊だし、ほんとうの京都のひとではないのかもしれないです。

開発合宿で南三陸に行くのは反対でした。
被災地には行きたい人がいけばよいと思うし、会社として、しかも「開発合宿」として行くのは少し違うと思ったから。
だけど個人としては、実家があって友だちもいる宮城とか福島に行きたかったので参加しました。

率直にいうと、津波で何もなくなった地区をみても何も思わなかった。
壮大すぎる自然は芸術にしか見えない。
そんなことより、寮生活を一緒にした石巻の友だちが可愛い赤ちゃんを連れてホテルまで迎えにきてくれて、毎年遊びに行っていた実家に久しぶりに行って、たくさんたくさんお喋りをしたことの方が感動的だったし、わたしたちは大人になったんだあ、とか、震災とは関係なしに、あのとき想像もしていなかった未来があることのほうがずっとずっと印象的だった。
あとそのとき一緒に過ごした友だちが東電にいて、ほんとうにつらいんだろうと思うと、なんていうかデカい意味での東電なんってどうでもよくって、とにかく友だちに幸せになってほしいと思った。
友だちに石巻駅まで送ってもらって、彼と一緒に福島の実家に帰って、お母さんの誕生日だったのでバラの花束とティファニーのネックレスをあげたらとっても喜んでくれて、帰ってきてよかったなーっておもったし、やっぱりお母さんにも幸せになってほしいなーって思った。

何百回も通った名取駅を見たらなつかしかった。
だけどセンチメンタルにはならなかった、わたしはちゃんと大人になれているのだな。

震災の後に思ったのは、家族は頭を下げてでも守りたいし誰より幸せになってほしいと思う、だいじな友だちが困っていたら助けてあげたいと思う、それだけ。
わたしは想像力が乏しいのででっかい自然の威力をみたって悲しいだけで、そんなことより周りの人に幸せになってほしいし、全力でしてあげたいです。