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chirashi

エモーショナルな人生を

国道四号線

あの頃、道は一本しかないと思っていたし、一度外れたらもう戻れないと思っていた。
何度も何度もドライブした国道四号線は、特に面白くも何ともなかったけれど、ただひたすら真っすぐ伸びていて、もしかすると自分と重ねていたのかもしれない。
夜中の四号線は、このまま進めば退屈な現実が終わるんじゃないかって、何となくそう思わせてくれた。本当はずっと現実を進んでいるだけのに。

わたしは福島市で生まれ育った。
中学を卒業してからは何年も名取市に通って、とにかく生粋の東北っ子だったと思う。
そのまま暮らすことも出来たけれど、退屈だと思っていた世界から自分の意志で抜け出して、今は京都に暮らしている。

あの時、わたしは京都で働いていて、家族は福島にいて、無力で仕方がなかった。
たぶんきっと、東京に出てきていた同級生も、みんなそうだったと思う。
田舎で暮らしている人が偉いわけでも、都会で働いている人がすごいわけでもないのだけれど。

大人になって自分の道を見付けたわたしは、たまには道を外しても良いんだろうなあって思っている。
退屈で真っすぐな道を走りたいことはなくなったけれど、たまには四号線を走りに帰らなくちゃな。

岩手・宮城・福島 Advent Calendar 2013 の12月1日のエントリーでした。

ドライブにいこう

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